形成外科医がダーモカメラを使うと満足度が高い!

カシオ計算機さんの皮膚観察用デジタルカメラ「ダーモカメラ DZ-D100」の取材記事を、マイナビニュースさんに掲載して頂きました。PR記事です。

今回は皮膚科専門医ではなく、形成外科の現場でのDZ-D100の使われ方をつまびらかにする内容で、独立行政法人 国立病院機構 東京医療センター形成外科の落合博子先生にオンラインで取材しました。

これまで皮膚科専門医の先生には何人かお話を聞いてきましたが、形成外科の先生は初めてで、やはり皮膚科専門医とは違うなと感じるところが色々あり、興味深い取材でした。

基本的にはベタ褒めで、軽くて持ちやすく、色や形が可愛いので看護師さんの間でも評判だったというあたりは皮膚科とほぼ同じ。

皮膚科と違った話が聞けたところでは、たとえば口の中を撮影するときに、ピントがすぐに合うので便利だと言っていたのが印象的でしたし、手術室での使い勝手が良いという指摘もありました。

眼瞼下垂の診察で瞳孔に光を当てながら撮影するときも、フラッシュほど眩しくならないので患者さんから評判が良いとのことで、これは眼科の先生にも使ってもらう余地があるのではないかと感じてしまいました。

ちなみに眼瞼下垂とは、「がんけんかすい」と読み、「まぶたがしっかり開かなくなる症状」のことです。これも皮膚科専門医からは聞いたことがなかった専門用語。少しずつ知識が広がっていくのは楽しいです。私の守備範囲だと、使い途があまりないのですが。

家電ではないものの、毎回いろいろな発見があって楽しみながら執筆している記事です。

形成外科でも活躍する、カシオの医療用デジタルカメラ「ダーモカメラ」

インプラント義歯に使われる東ソーの「ジルコニア粉末」を取材

東ソーさんの「ジルコニア粉末 Zpex」の取材記事を、サーイ・イサラさんの3月号に掲載して頂きました。紙媒体なので記事へのリンクはありません。

同社は大手総合化学メーカーです。家電業界で名を聞く機会はあまりありませんが、年間売上高8600億円(2019年3月期)を超える国内有数の化学メーカーです。

連載で注目したのは、近年歯科医療の現場で存在感の増している、インプラント義歯のセラミックス素材「ジルコニア」。詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)の材料です。ジルコニアはいわゆる「銀歯」と比べ、高い硬度と耐久性を持ち、自然な歯の色が再現できるうえ、汚れが落ちやすくて虫歯の再発が防ぎやすく、セラミックスなので金属アレルギーの心配もないと良いこと尽くめなのです。

東ソーさんが作っているのは詰め物や義歯そのものではなく、形成前の粉末です。ジルコニア粉末を利用してブロックメーカーがブロックを作り、歯科技工士が歯科医の注文に応じて削り出し、焼成して完成。歯科医の手を通じて患者に装着されます。

ジルコニア粉末は義歯専用の素材というわけではありません。このため、最初から義歯素材向けに研究開発したのではなく、最初はどのような用途に適しているかも含めて研究しながら開発し、義歯の素材に使ったら相性が良いのではないかと気が付いて、営業部隊がそちらの方面での普及に励んだという順序なのだそうです。なお、同社は現在ジルコニア粉末の業界最大手です。

ジルコニア粉末の粒子サイズは直径50ミクロンという極小微粒子。開発に際しては、電子顕微鏡で覗きながら、強度はそのままで透明感のある自然な色を実現できる最適な粒子構造を探ったそうです。現在は原子一つひとつの配列まで制御するために、水素原子も見られる世界最高峰の電子顕微鏡を導入して研究しているとのことでした。

取材はオンラインで行いました。実はこの媒体の取材がオンラインになったのは、これが初めてです。新型コロナで外出を控えていましたが、各社にはなんだかんだで対面取材に応じてもらっていました。東ソーさんは関係者が東京・三重・山口でばらけることもあり、オンラインのほうが話が聴きやすいだろうとなった次第です。

ちなみに、ちょうどこの原稿を執筆していた頃、奥歯の被せ物が外れて歯科医に行く機会があり、ジルコニアのパンフレットを頂戴しました。

折角なのでジルコニアで入れてもらおうかなと思っていたら、型を取る前に決めないといけないのですね。「え、もう銀歯で型を取っちゃいましたよ。やり直しますか」と聞かれ、面倒なので銀歯で済ませてしまいました。歯科医からは「奥歯はジルコニアより金のほうが長持ちしますよ」とも言われました。もちろん、金はジルコニアより更に高額なのですけれど。ご参考まで。

サーイ・イサラ 3月号 日本のモノ語り 「第53回 ジルコニア粉末「Zpex」(東ソー)」

世界に名だたる純米大吟醸「獺祭」を取材

旭酒造さんの純米大吟醸「獺祭」の取材記事を、サーイ・イサラさんの2月号に掲載して頂きました。紙媒体なので記事へのリンクはありません。

取材は旭酒造の桜井博志会長へのインタビューを中心に組み立てました。

日本酒好きなら獺祭と書いて「だっさい」と読むのは、もはや常識でしょう。華やかな香りとフルーティな味わいで日本酒好きの間で人気となり、普段日本酒を嗜まない人まで虜にして、日本酒の数ある純米大吟醸の市場で1ブランドだけで1割ものシェアを占めるに至った怪物ブランドです。

取材は獺祭がいかにして産まれたのか、どのような工夫や試行錯誤の積み重ねがあったのかを中心に行いました。桜井会長は倒産寸前の会社の後を継ぎ、「一発逆転のためには他と同じことをしていてはダメだ」と、伝統的な経験と勘の職人の世界に実験とデータ蓄積と合理主義を持ち込んで徹底的に「美味しい」を追究していきます。その過程もびっくりするようなお話ばかりで大変面白かったです。年末の忙しい時期の取材と執筆で目の回る思いでしたが、書いている時間が大変楽しかったのを覚えています。

ちなみに獺祭の「獺」はカワウソのことで、旭酒造さんの所在地である山口県岩国市の獺越(おそごえ)の地名と、桜井会長の好きな正岡子規の雅号「獺祭書屋主人」から名付けたそうです。

獺祭はカワウソが魚を獲物にするとき、捕った魚を川岸に並べていく様子が祭りのように見えることから、文書を作るときに参考資料を広げて散らす事を指します。子規は詩作のために病床の周囲の手が届く場所に資料を広げ散らしていたことからこのような雅号を使ったのでしょうね。勉強になりました。

サーイ・イサラ 2月号 日本のモノ語り 「第52回 獺祭(旭酒造)」

キリンビバレッジの東急電鉄へのiMUSE贈呈の様子をレポート

キリンビバレッジさんの発表会レポートを、マイナビニュースさんに掲載していただきました。PR記事です。

キリンビバレッジさんが開発・発売した免疫機能での機能性表示食品(飲料)「iMUSE」を、エッセンシャルワーカーを少しでも下支えしたいと、東急電鉄さんに贈呈することになり、その贈呈式の様子をレポートした内容になっています。

いつも家電やITばかり仕事のネタにしているので、ちょっと毛色の違う仕事ができて楽しめました。

交通機関はコロナ禍のような時は、いつも通りの勤務が求められる過酷な職場と言えます。もちろん、多くの従業員の中からは感染者や濃厚接触者も出ている可能性がありますが、そうした従業員を出さないためにも、一人ひとりの免疫力が少しでも向上するならば、意義のあることではないかと感じました。

実はこの仕事を切っ掛けに、発表会のあった12月4日以降、毎日一本飲んでいます。私が上顧客になってしまっている訳ですが、この商品のお陰で免疫力が上がって、健康が維持できているのかどうか、もう少し自分自身で試してみようと思います。

ちなみにコロナ禍ということもあり、会場まで足を運んだメディアはマイナビ関係者のみでした。いたずらに業界に長くいるもので、過去にはコロナ禍など関係なく、「参加者が私しかいない発表会」という恐ろしい経験も何度かしています。今回はマイナビの担当やカメラマンもいたので、部屋中からの視線が説明を受けているだけの私に、無駄に集中するという事態は避けられたのではないかなと思っています。

日本の日常に欠かせないエッセンシャルワーカーを応援! – キリンビバレッジ、「iMUSE」約5万本を東急電鉄に贈呈

世界初の革新的な技術を取り入れた鹿島建設のトンネル掘削機「NATBM」を取材

鹿島建設さんの新しいトンネル掘削機「NATBM(ナトビーエム)」の取材記事を、サーイ・イサラさんの11月号に掲載して頂きました。紙媒体なので記事へのリンクはありません。

私がよく記事にする家電やIT系ではなく、売り物ですらない「道具」の取材です。畑違いではあるのですが、新鮮さも相まってとても熱くなれる取材でした。

NATBMはトンネルを掘り進む巨大なマシン、トンネル掘削機です。掘削機には実はいろいろな種類があります。トンネルというと、道路や地下鉄のトンネルを真っ先に思い浮かべますが、今回取材したNATBM(ナトビーエム)は黒部川電力新姫川第六発電所における水力発電用の導水路を作るためのトンネル掘削機です。

トンネル掘削機は目的のトンネルの直径に合わせて作るので、いわばすべてが特注品。使い終わると前方のカッターヘッド部はボロボロになっていて、他の現場で使い回すということはまずないそうです。新しいNATBMは、これまでにない革新的な仕組みを備えていて、NATM(ナトム)工法とTBM(ティービーエム)工法の2つの工法を1台で利用できる世界初の機械ということでした。

実物は流石に見られませんでした。巨大な機械を間近で見てワクワクしたかったので、その点はちょっと残念でしたが、稼働中は岩盤の中を掘り進んでいるので、見学することも写真に撮ることも物理的にできません。しかもこのトンネル掘削機という機械は、後ろにベルトコンベアなどの装置が連なる巨大な「システム」なので、基本的に前進しかできないように設計されており、後退させて入り口から出して見せてもらうなんてことはできないのです。

今回は鹿島建設の土木管理本部で統括技師長を務める西岡和則氏にインタビューして、新しくなったポイントや、なぜそれが今まで実現できなかったのかといったところを根掘り葉掘り聞かせてもらいました。

トンネル業界の常識など知らなかったことが沢山あり、目からウロコな驚く話が幾つも出てきて面白かったです。読者にこの面白さの何分の一かでも伝われば良いなと思います。

原稿を書く際に困ったのが、NATM工法とTBM工法の記載について。NATMは「New Austrian Tunneling Method」の略で、「新オーストリアトンネル工法」のこと。平たく言うとアルプス山脈のトンネル工事向けに開発された工法です。一方、TBMは「tunnel boring machine」の略で、「トンネルボーリングマシン」とそのまま片仮名になるとおり機械そのものを指します。つまり、NATMは本来略語の中に工法の意味が含まれるので、NATM工法という呼び方は二重表現なのです。しかし、トンネル業界ではもっぱら、工法のことも機械のことも、NATM、TBMで話は通るので、二重表現になることを気にする人など恐らくいないのでしょう。本文で説明するといたずらに長くなってしまって行数を取るし、悩んだ末、脚注で逃げました。こういうところは、雑誌作りならではの苦労かなと思います(笑)

サーイ・イサラ 11月号 日本のモノ語り「第49回 トンネル掘削機「NATBM」(鹿島建設)」

カシオの皮膚科医用のルーペ「DZ-S50」の開発者インタビュー

カシオ計算機さんの皮膚科医用のルーペ「DZ-S50」の開発者インタビュー記事を、マイナビニュースさんに掲載していただきました。PR記事です。

このルーペは皮膚腫瘍診断技術ダーモスコピーに利用するもので、医療業界では「ダーモスコープ」と呼ばれる道具です。

開発チームの中でも、企画、デザイン、設計のそれぞれの担当者にインタビューでき、こだわったポイントや競合他社製品に対する優位性など、根掘り葉掘り聞かせていただきました。

ルーペごときでそれほど語ることがあるのかなどと思うなかれ。壊れにくさに重点をおきながら、レンズ径を大きく、レンズの端まで歪みが少なく拡大できるよう設計されているので、取り回しがとてもラクなのです。

LEDも備えているし、コンバージョンレンズまで準備されているし、もっと安ければ老眼鏡代わりに欲しい人は普通にいるのではないかと思います。私も紙の出版物の校正時にたまに利用するルーペとして使ったら便利かもしれないと感じ、レビューしたいと喉まで出掛かったほどでした。いや、出ていたかも。

医療用なので、現場で使いやすく、患者に圧迫感も与えないように、何より壊れないように、万が一壊れたとしても修理が容易なようにと、様々に考えて工夫が凝らされているので、ご興味のある方は是非ご一読を。

メイドインジャパンの安心感がバツグン! – カシオの皮膚科医用「ダーモスコープ」開発の舞台裏

皮膚科向けの拡大鏡ダーモスコープ「DZ-S50」の診療現場での使われ方を取材

カシオ計算機さんのダーモスコープ「DZ-S50」の取材記事を、マイナビニュースさんに掲載していただきました。PR記事です。

DZ-S50を実際に診療の現場で使用している、日本大学医学部附属板橋病院の伊崎聡志先生を取材して記事にしました。取材はオンラインでの実施です。

直径40.5mmのレンズで手に持ちやすい大きさと重さ。レンズの端まで歪みが少なく見え、患部を照らすLEDライトも搭載。さらに側面のボタンで偏光と非偏光が切り替えられます。倍率は6倍ですが、コンバージョンレンズを使用すれば9倍まで拡大可能です。

皮膚科の診察の専門機器な訳ですが、これは日常生活で使っても普通に便利なのではと思わされました。老眼に悩む高齢者が使う拡大鏡のイメージですね。ただ、コストパフォーマンスを考えると、やはり専門機器だなと思い直す訳ですが…。

大きなレンズで皮膚疾患の特徴を捉えやすい – カシオのダーモスコープ

料理好き主婦の憧れ、鋳物ホーロー鍋の「バーミキュラ」を取材

愛知ドビーさんの「バーミキュラ(VERMICULAR)」の取材記事を、サーイ・イサラさんの9月号に掲載して頂きました。紙媒体なので記事へのリンクはありません。

バーミキュラは密閉性と蓄熱性の高さで大人気の鋳物ホーロー鍋(オーブンポット)で、料理好きなら知らない人のいない商品です。家電ではありませんが、この連載は「日本の技術」に焦点を当てているので、ITや家電に縛られずに取材先をピックアップして欲しいと編集から言われ、それならばと提案したネタでした。

取材は名古屋まで行って、土方智晴副社長に対応していただき、バーミキュラが誕生した背景や苦労した点など、技術話を中心にしつつも副社長の情熱が伝わるよう、頑張って執筆しました。

凄く情報が多くて、伝えたいと思ったことも多く、一度書き上げた後に書き直したり、差し替えたりして使わなかったテキストが、完成した原稿の倍くらいあってそれなりに大変でした。

割愛したところでは、たとえばフライパンを発売した時のユーザーの反応について「ホーロー鍋で(メーカーとしての)信頼感が醸成されたので、フライパンを使って美味しく作れなかったという時に、フライパンを疑う前に、自分がなにか間違えたのではないかと研究してくれるようになった」と変化を語ってくれたものがありました。

これはとても印象的でした。逆に言うと最初にホーロー鍋のバーミキュラを出した時は、調理が上手くいかないと鍋のせいにする人が少なからずいたということだからです。ここを乗り越えたのは並々ならぬ努力であったのは間違いありません。他にもいろいろお話頂きました。思い出深い仕事ができて楽しかったです。

サーイ・イサラ 9月号 日本のモノ語り「第47回 バーミキュラ(愛知ドビー)」

大塚家具新宿店を取材!家具中心で家電も紹介する店舗の見せ方

大塚家具さんの新宿店リニューアルのレポート記事を、家電Bizさんに掲載して頂きました。

大塚家具さんはヤマダ電機さんの傘下となり、あくまで家具中心でありつつ、家具と家電の複合展示を進めています。ヤマダ電機さんの店舗における、家電住まいる館などの展示とやや似ていますが、ヤマダ電機さんは家電中心で家具も展示しているスタンスなので、アプローチがちょうど正反対になっているわけです。

分かりづらいかもしれませんが、「各フロアを回ったときに見ていて欲しくなるものは、家電よりも家具のほうが多い」と言えば、私の感じた印象が伝わるでしょうか。

今回は広報に話を聞きながら見学させてもらいましたが、聞いていて興味深かった話は、接客のスタイルに変化が必要になってきたということ。従来は一組のお客に一人のスタッフが専任となって接客し、すべての商品を説明してクロージングまで持っていく、家電量販店ではコンシェルジェと呼ばれる方式だったのですが、家具と家電をすべて一人のスタッフで説明するのは困難ということのよう。

それはそうだと納得したものの、よくよく考えると世の中にはスーパーの肩書を進呈したくなる優秀な販売員もいますからね。いずれ、家具も家電もマニアックな領域まで把握して接客できる販売員が現れるのかもしれませんね。

ちなみに、家具は足やテーブル面など露出する木目の色が同系色になるようにし、家具で使われている布地や革、ラグ、カーテンなどで複数の色を組み合わせるとお洒落に見えるということも教えていただきました。なるほど、確かに!

大塚家具の7店舗が家具と家電のトータル提案でリニューアル、新宿店はこうなった!

皮膚科学会総会で注目のダーモカメラをレポート

名古屋で開催された第118回日本皮膚科学会総会のレポート記事をマイナビニュースさんに掲載していただきました。カシオ計算機さんのPR記事になります。

カシオさんが医療業界向けに新発売したダーモカメラ「DZ-D100」に焦点を当てた内容で、幾つかの要素で構成しています。

1つは国内ダーモスコピー診療の権威であり、ダーモカメラの開発にも協力した東京女子医科大学東医療センターの田中 勝先生の取材。もう1つは田中先生が座長で、千葉大学の外川八英先生と信州大学の古賀弘志先生が登壇するランチョンセミナーの報告。そして協賛企業の展示コーナーに設けられたカシオブースの様子を紹介し、最後に実技講座のダーモスコピー道場と盛りだくさん。

個人的にはランチョンセミナーが面白かったです。専門的な医学の話はチンプンカンプンですが、今回はDZ-D100をどう使うと、どう便利か、医師の視点から製品を語っているため、こういうところが気になるんだなとか、こうやって検証するんだなと、興味深く見学できました。

名古屋なので日帰りでしたが、一応名古屋っぽいものも飲み食いしてきました。出張は基本的に好きなのです。

カシオのダーモカメラが皮膚科の医療現場を変える – 第118回日本皮膚科学会総会レポート