エプソンダイレクトの高性能PC開発の舞台裏を聞く

エプソンダイレクトさんのインタビュー記事が、マイナビニュースさんに掲載されました。PR記事です。

話を伺ったのは、事業推進部 部長の福田克稔氏。テーマは高性能PCの開発背景や販売戦略等についてです。1時間の想定だったのですが、話し好きな方でだいぶ時間をオーバーしてしまいましたが嫌な顔ひとつせず、それどころかいつまででも話していたそうに応じてくださったのが印象的でした。

福田氏はグループ会社のエプソン販売に25年近く所属し、昨年4月からエプソンダイレクトに転属して事業推進部 部長に就任。プリンターやプロジェクターの営業畑からPC事業全般を見る立場となり、この一年はとても大変だったそう。

20年ほど前の量販店の売り場では「PCとプリンターを一緒に買いましょう」という展開をよく見掛けました。最近はこれらを初めて購入する家庭も減り、製品寿命の違いもあってセット販売はほとんど見掛けなくなっています。

そうした背景もあって、同社のPC販売は徐々にB2CからB2Bへと軸足を移してきました。これは明確な戦略の転換があったのではなく、需要に応じていたらそうなってきたのだそうです。

特に顕著なのが「Endeavor Pro9200」や「Endeavor Pro8400」などをラインアップする高性能PCのジャンル。ゲーム制作会社などのカスタムしたハイスペック環境が求められる場面では設計段階から細かく作り込んでいることや、サポートも充実していることなどが高く評価されているとのことした。

Pro9200とPro8400はストレージデバイスを前面から出し入れできる「フロントアクセス」機能を備えていて、これはバックアップの面を考えても個人ユースでも重宝しそうだなと感じました。

ゲーム会社の人は、コロナ禍の時期は会社のデスクトップPCを自宅に持ち帰って作業する人もいたそうで、フロントアクセスはそういう人にとても有難がられたと言います。その時その時の顧客ニーズに素早く応えられる体制があってこそのことで、このあたりは話を聴いていてビックリでした。

エプソンダイレクトさんの高性能PCの戦略について、詳しくは是非マイナビニュースさんの記事を御覧ください。

創業30周年に裏打ちされた、高性能PCを提供し続けるエプソンダイレクトの真価

内容がてんこ盛りになった、コルポカメラのインタビュー

カシオ計算機さんのコルポカメラ「DZ-C100」に関するインタビュー記事が、マイナビニュースさんに掲載されました。PR記事です。インタビューに応じてくださったのは、昭和大学医学部の松本光司教授で、お話を聞くのは昨年夏に続いてこれが二度目になります。

今回は内容がてんこ盛りで、記事の構成も頭を悩ませるものがありました。

まず、記事を執筆するに当たって「第75回 日本産科婦人科学会学術講演会」での、カシオ計算機さんの出展と、共催セミナーを受けてのインタビューなので、共催セミナーの内容もきちんと把握する必要があります。

また、コルポカメラは「コルポ診」とも呼ばれる子宮頸部の検査方法「コルポスコピー」のための道具です。コルポカメラの特徴や利点を説明するために、医学の専門家ではない読者に向けて「コルポスコピーとは何か」を簡潔に伝えなければなりません。

記事のメインは松本教授のインタビューと決められていて、AI診断サポートの研究についても触れることになっていたので、取材の時系列に沿って共催セミナーや展示内容から入ってしまっては、記事が読みづらくなります。そこで、コルポスコピーとコルポカメラについて簡単に説明したあと、松本教授とのQ&A形式のやりとりに入り、そのやりとりを共催セミナーの感想から入るという構成にしました。やや変化球になりましたが、読みやすくできたのではないかと思います。

松本先生が語ってくださったHPV検診の話は、昨年も記事にした内容を少し進展させた形ですが、「ワクチン接種をきちんと推奨していなかった日本だけが、先進国の中で子宮頸がんの患者を減らせていない」ことについて、もっと一般の人々に知って欲しいと願う気持ちは前回と同様です。

間違った情報をよく検証もせずに広めるのは論外としても、事実を事実としてぽんと放り出すように報じるのでもなく、事実ベースで読者が理解して判断できるように情報を噛み砕くことこそが、マスメディアの果たすべき役目だとこの仕事を通じて改めて感じました。

それと話は変わりますが、取材中に「妊孕性」という言葉が何度か出てきたのが印象的でした。構成上の都合により記事内では使っていません。後で録音を聞き返して調べながら、世の中にはこんな素晴らしい言葉があるのだなとちょっと感動したのです。

妊孕性は「にんようせい」と読み、「女性が妊娠するための力」のことを言うそうです。例えば「妊孕性温存療法」は、「女性の生殖器の疾患に対して、妊娠するための力を残したまま治療する方法」という意味になります。毎回、勉強になります。

子宮頸がん撲滅に本気で取り組む医師達と、それをサポートするカシオの「コルポカメラ DZ-C100」 – AI診断サポート装置の共同研究者・松本光司先生にその意義を聞く

FCCL「FMV Mobile Keyboard」の打ちやすさの秘密に迫る

富士通クライアントコンピューティング(FCCL)さんのタッチパッド付きキーボード「FMV Mobile Keyboard」のレビュー記事が、BCNさんに掲載されました。レビューと言ってもほぼインタビュー記事なのですが、BCNさんの分類ではレビューとなっています。

いわゆる周辺機器としての外付けキーボードで、FMVの13.3型として世界最軽量を実現した「UH」シリーズのキーボード部分をそのまま切り出したデザインと操作感が特徴です。使用頻度の高いキーや組み合わせて押すことの多いキーは、キー荷重が軽くなっているなどの細かな配慮がなされています。押した感覚がはっきり分かるスイッチ特性も細部まで微調整。キーの打ちやすさだけでなく、Bluetoothによるマルチペアリングなどの使い勝手の良さにも徹底的にこだわって設計された逸品です。

キーボードの打ちやすさには、私にも多少のこだわりがあります。私はどちらかというとストロークの深いカチャカチャしたキーボードより、ノートパソコンのようなストロークの浅いキーピッチも広くないキーボードが好みです。ホームポジションをあまり崩さずに指が届く範囲をすべてタッチタイプしたいので、テンキーなんて不要ですというタイプなのです。キーの配列にも当然妥協できないポイントがあり、たとえばDeleteキーが右上端にない製品を誤って買った時は、即座にお払い箱でした。

そんな私にとって、FCCLさんのFMV Mobile Keyboardはもの凄く気になる製品で、もうちょっと安く販売されないものかなと、Primeデーなんかで狙っているのですが、なかなか買えずにいます。好みから言うとタッチパッドなしモデルがあれば飛びつく感じなのです。

取材では開発を指揮したペリフェラルビジネス推進統括部の藤川英之マネージャーを始めとする、四人の方に話を聞きました。

藤川氏は「キーボードマイスター」の称号を持つ技術者で、この称号はFCCLに一人きりと定められているのだそうです。本来あるべきキーボードの姿を思い描いて、理想に近づけていく試行錯誤の様子を解説してくれて、非常に興味深く聞くことができました。

取材中、ちょっと知っている風に聞いていたら、どんどん深い話になっていき、あっという間についていけなくなってしまいました。本職の技術者を前にしたら、私の知識など知ったかぶりと大差ありません。それでも、取材後に執筆する際、録音を聞き直しながら調べていって、あれはこういう意味かと気が付けるのもとても楽しかったです。もっとも、あまり細かなところまで記事には書けないのですが…。

FMV Mobile Keyboardのクラウドファンディングを成功させた、商品企画統括部の林部圭司氏によるマーケティングの話も面白かったし、デザインを担当したプロダクトマネジメント本部の藤田博之氏のこだわりも共感しました。ペリフェラルビジネス推進統括部の船越大聖氏が語ってくれたマルチペアリングの難しさも興味深かったです。

一人でも多くの人に「使いやすさ」を体感してほしい、FCCLの外付けキーボード「FMV Mobile Keyboard」

カシオのダーモカメラ使用者インタビュー、スペインで皮膚科の遠隔診療が発達した背景を知る

カシオ計算機さんのダーモカメラとダーモスコープを現場で使用する、スペインの皮膚科専門医パオラ・パスカリ先生のインタビュー記事が、マイナビニュースさんに掲載されました。PR記事です。

スペインは日本と同じくらい平均寿命の長い国で、北は大西洋のカンタブリア海に面し、南と東は地中海に面しています。パオラ先生の経営する病院のある街は、バルセロナから南西へと続く地中海沿岸は、コスタ・ドラダ(黄金海岸)と呼ばれるリゾート地から近い地域です。

古くから漁業が盛んで、古代からローマ人がわざわざやってくる程度には開けていた土地であり、近年はリゾート地として計画的に開発され、人口増加の著しい場所でもあります。いろいろと興味を覚えるところはあるものの、このあたりの地理的な背景については、文字量の都合からあまり深く触れられませんでした。

強い日差しに晒されて働く人が多いため、内陸に住む人達よりも皮膚癌を患う人が多くなるということが、最低限分かる程度の情報だけ載せた感じです。

パオラ先生は遠隔からダーモスコピー診断を行う「テレダーモスコピー」の先駆者で、スペインでは皮膚科も含めて遠隔診療が比較的早くから発達していた背景などを教えてくれました。

スペインでは地域の家庭の健康を守る「かかりつけ家庭医」が各家庭にいて、すべての科の外来診療を担うため、専門医が優先順位付け(トリアージ)しなくても、ある程度家庭医が振り分けてくれる環境が整っています。このため、急がなくて良い患者や遠隔診療で十分な患者は来院する必要がなく、遠隔診療が浸透する素地があったという訳です。

こうした話は私には興味深くてならないのですが、同じように気になる方がいたら、是非記事を読んでみてください。

スペインの皮膚科最前線でカシオのダーモカメラやダーモスコープが活躍

環境配慮型PCはこうして生まれた!エプソンダイレクトの環境戦略を聞く

エプソンダイレクトさんのインタビュー記事が、マイナビニュースさんに掲載されました。PR記事です。

話を伺ったのは技術部・CS品質管理部 取締役 平田朋賢氏です。取材したのは塩尻の本社で、先日掲載されたCS品質管理部 部長の原田寿郎氏のインタビューと同じ日でした。

エプソングループでは、グループ全体の取り組みとなる「環境ビジョン2050」が2008年に掲げられ、これを踏まえて具体的な活動指針となる長期ビジョン「Epson 25」が2016年に策定されました。5年後の2021年には「Epson 25 Renewed」として改定されています。

平田氏はグループ全体の動きに合わせたうえで、エプソンダイレクトのみの環境活動戦略として「環境戦略2021」を2021年にまとめました。似たようなビジョン名が複数出てくると、ちょっと混乱してしまいますね。

この「環境戦略2021」では、敢えて「環境施策」や「環境ビジョン」といった言葉にせず、「戦いを攻略するもの」と捉えて「戦略」の言葉を使っています。ビジネスであれば、競合他社との戦いはもちろん、規制緩和を求めて岩盤規制と戦うニュアンスが浮かびますが、平田氏は「気温上昇や環境汚染と戦う」との決意を込めたそうです。環境対策においては、他社は競合ではなく協力者だという発言はとても印象的でした。その具体的な内容については、是非記事をご参照ください。

「戦う相手は競合他社ではなく気温上昇」 – エプソンダイレクトの環境配慮型PCが生まれた背景を聞く

エプソンダイレクトのCS品質管理にかける熱意を聞く

エプソンダイレクトさんのインタビュー記事が、マイナビニュースさんに掲載されました。PR記事です。

特急あずさで本社のある塩尻まで行ってきました。話を伺ったのは、CS品質管理部の原田寿郎部長です。タイトル部の写真は社屋の屋上で撮影しています。

100台、200台といった単位でまとめて納品したあとで、個人のユーザーからは出ないようなトラブルに対応していく部署です。1万台を納品して1つでも問題があれば、1万台すべてがサポートが必要な対象になるため、納品時から厳密なチェックを重ねる必要があります。実際のトラブルの具体例や、どう対処したのかといった話を聞くと、かなり緊張感のある仕事だと感じてしまいます。

そんな中で印象的だったのは、自分達がやれる範囲で工夫や改善を考えるのではなく、顧客のニーズがどうすれば満たせるか考えて改善していったほうが良いという話。顧客のニーズを部門で共有するということは、部門の課題を共有することにも繋がります。そうすると、それまで「できない」と思っていたことが、「こうすればできる」と斬新なアイデアや知られていなかった知識が、ポンと出てくることがあるものです。そういった集合知を汲み取る環境をどう整えていくかは、企業力の問われる部分でもありますが、特にCS品質管理部という部門では大きな意味を持っているのだなと感じました。

全国チェーンの小売店舗にPOS端末を大量納品した時のお話などもとても興味深くて、これはドラマになりそうだなと思いながら話が聞けて面白かったです。あまり詳しく書けなかったのが残念です(笑)

それはそうと、実は予定よりだいぶ早く到着してしまい、現地近くで時間を潰しました。偶然見掛けて入った市民交流センター「えんぱーく」がとても良い施設でした。椅子に座れて、Wi-Fiが使えて、席によっては電源も確保できるし、地元にあったら入り浸っているかも。今度から塩尻に行くときはここで時間調整しようと思います。

「エプソンダイレクトを選んで良かった」 – 多くの評価を集める、エプソンダイレクトのサポートがいろいろ凄かった

ダーモスコピー普及の第一人者、田中 勝先生をインタビュー

カシオ計算機さんのダーモスコピー関連記事が、マイナビニュースさんに掲載されました。PR記事です。今回は「第86回 日本皮膚科学会東京支部学術大会」の会長を務める東京女子医科大学附属足立医療センターの田中 勝教授のインタビュー記事です。

田中先生に始めてお会いしたのは、2016年6月の京都で開かれた学会でのことでした。カシオさんの「ダーモカメラ」開発に初期から協力してくれている先生として、担当から「日本の皮膚科で一番偉い人」と耳打ちされ、緊張した覚えがあります。思い返せばダーモスコピー関連の記事を書くようになったのは、この時からでした。

日本でのダーモスコピーの普及に多大な貢献をした田中先生は、実際にお会いすると大変気さくで話しやすい方です。取材したのは学術大会当日。忙しい中で時間を割いていただき、気疲れしているだろうし、単独インタビューなのでリラックスして気分良く話してもらおうと考えました。そこで、「折角ですから皮膚科医になった経緯から教えてください」と始めたところ、「長いよ?」と茶目っ気で返されました。「是非語って下さい」と答えたら、どこで生まれたという話から始まって、ちょっとあせらされたのが印象的でした。

少年時代からコンピュータが好きで、医学の道に進んだ後もPCを上手に活用されていたそうです。インターネットが一般に普及し始めたばかりのWindows 95の頃には、世界中の後に皮膚科の権威となる先生達と、ダーモスコピー画像を見て所見を診断していく症例チェックプログラムの開発に関わるなどしていたのだとか。回線も細かったはずですし、やりとりする画像の解像度も低くて、何をするにも時間が掛かって大変だった時期に、医者の仕事をしながらそんなことまでできるものなのかと驚きの連続でした。

記事ではそんな田中先生のダーモスコピーに対する情熱を、少しでも伝えようと頑張っています。皮膚科の専門用語に加えて、海外の先生の名前も多数出てきて、録音と学術大会のパンフレットで確認しながら書きました。

海外からのエキスパートの参加が過去最多となった日本皮膚科学会東京支部学術大会 – ダーモスコピーの第一人者・田中勝先生に聞く

日本のオフィス空間を快適かつ省エネにする「X PLACE」のトップインタビュー

X PLACEさんの小島亮平社長と、北村常弘副社長のインタビュー記事が、マイナビニュースさんに掲載されました。

12月1日が設立となるX PLACE(クロスプレイス)さんは、パナソニック エレクトリックワークス社(パナソニックEW)さんとMYCITYさんのジョイントベンチャーです。MYCITYさんは人の位置情報を分析する技術に長けた企業で、パナソニックEWさんの空調や照明といった空間制御技術と組み合わせ、オフィスの快適化と省エネ化をコンサルティングしようというのが、X PLACEさんの事業です。

小島社長は婉曲に分かりやすく表現するのが上手で、北村副社長は専門用語も交えつつ誤解のない直截的な説明をしてくれました。

文字数の都合で割愛しましたが、WELL認証は国内でまだ認知が高くないものの、いずれはいまの「Pマーク」のように、認証のある会社とない会社に対する印象の差が歴然としてくるようになると言われていたのは、なかなか示唆に富んでいて最後まで残したかった部分でした。

要するに警備会社と契約しているオフィスとしていないオフィスでは、セキュリティ面での安心感に大きな違いがあるように、WELL認証を取得しているかどうかが企業価値に大きな違いをもたらすため、少しでも優秀な人材を集めたい企業にとって無視できない要素になってくるよという指摘です。

WELL認証は記事中でも簡単に解説していますが、人間の健康に良いと認められた空間の認証制度です。

中規模以上の企業の経営者や総務をターゲットにしたBtoBサービスであり、一言で説明するのがなかなか難しい内容ですが、話を聞けば聞くほど将来求められる事業だと感じました。

快適に働けて省エネにもなるオフィスを目指して – 環境をデジタル化&コンサルする「X PLACE」

伝統的にダーモスコピーと親和性が高いイタリアの皮膚科医はダーモカメラもしっかり使いこなす

カシオ計算機さんのダーモカメラ「DZ-D100」の海外展開に関する取材記事が、マイナビニュースさんに掲載されました。台湾、オーストラリアと来て、次はいよいよ欧州。イタリアのエンゾー・エリケッティ(Enzo Errichetti)先生をオンライン取材したPR記事となります。

イタリア医学会では診療に器具を使わないくらい古くから、皮膚の病変や腫瘍を観察して細かく分析するアプローチが取られてきたそうです。このため、ほくろの癌と言われるメラノーマ(悪性黒色腫)を早期発見するためのダーモスコピー診療は、新しい技術でありながら受け入れやすい土壌があったとのこと。

DZ-D100をかなり使い込んでいることが、やり取りの中でよく伝わってきて、多分、今まで取材した皮膚科の先生の中で、開発に協力した先生を除くと最も製品を理解されていたと思います。

そういう先生は取材もしやすく、話していてこちらも気が付くことが多いので大変ありがたいです。

イタリアで発売されたカシオのダーモカメラ、現場の負担軽減につながると高評価

子宮頸癌の診断や早期発見に貢献する、カシオのコルポカメラ

カシオ計算機さんの「コルポカメラ DZ-C100」の取材記事が、マイナビニュースさんに掲載されました。PR記事になります。コルポカメラは子宮頸癌や子宮頸部初期病変の診断に利用する医療用カメラです。

福岡で開催された第74回日本産科婦人科学会学術講演会に赴いて、展示ブースでの展示の様子と、産婦人科医師へのインタビューをまとめました。長文の原稿ですが、これでもかなり削りに削っていて、随分と手間を掛けてしまいました。

インタビューに応じてくださったのは、東京大学医学部附属病院 女性診療科・産科 講師 森繭代 先生、昭和大学医学部 産婦人科学講座 教授 松本光司 先生、同 講師 三村貴志 先生の三名。

コルポカメラは、昨年もマイナビニュースさんで取材して記事になりました。コルポカメラを使ったコルポスコピー診断は子宮頸癌の早期発見に有効で、すみやかな普及を切に願うところ。産婦人科の先生方にはコルポカメラに是非注目して欲しいです。とはいえ、コルポスコピーを受診する女性が増えても、産婦人科医の数は急には増えないので、今度は別の問題が発生するという指摘は、医療現場にいる先生方だからこそ出てくるものでしょう。

こうした医学界の中でも産婦人科の抱える課題の一端が垣間見え、非常に興味深く感じる一方で、ひしひしと伝わってくる危機感に、自分は何かできないものかと思わず考えさせられてしまいました。

また、医学者ではない一般消費者の立場で見たとき、実はこの取材を通して周囲に一番伝えたくなったのは、「日本は先進国の中で女性の子宮頸癌の患者が唯一増加しており、その理由はワクチンの積極的接種勧奨が9年間も控えられたからだ」という事実でした。先生方は私がメディア側の人間だからか、はっきりと言いませんでしたが、ワクチン接種が任意になったのは、ワクチンに否定的な見解が世論で優勢になった為でしょう。正確な情報よりも目を引く情報の拡散にばかり注力して、否定的な見解の醸成を許したマスメディアの責任は非常に大きいと思います。

新型コロナのワクチンはまた事情が違うので、十把一絡げに語るつもりはありませんが、基本的にワクチンの有用性は200年以上前に証明されています。抗体を作るために病原体を身体に取り込むのですから、悪影響が出る可能性は決してゼロにはなりません。アレルギー症状などの副反応が出る人も必ずでます。そのうえ、ワクチンを接種しても罹患する人は罹患します。

しかし、ワクチンを接種すれば罹患する可能性は格段に小さくなり、罹患しても重篤化しづらく、身体に悪影響が出る可能性もずっと小さくなるのです。副作用に当たった人はつらいでしょうし、気の毒には思いますが、だからといって癌になるほうが良かったとはならないでしょう。

「副作用の危険もあるし、接種しなくても罹患しない人は罹患しないのだから、接種するべきではない」とするのは、数字の大小を無視した暴論以外の何物でもありません。

ワクチンの接種率の低い日本だけで罹患者が増えているという如実な結果が出ているのですから、世の女性陣には非科学的な論説を鵜呑みにせず、子宮頸癌の予防に有効なHPVワクチンを接種して欲しいなと思います。

子宮頸がんや子宮頸部初期病変の診断に活躍するカシオの「コルポカメラ DZ-C100」 – 将来のAI診断システムへの期待も