子宮頸癌の早期発見に貢献する、コルポカメラのヨーロッパでの販売が始まる

カシオ計算機さんのコルポカメラのマーケティング施策についてインタビューした記事がマイナビニュースさんに掲載されました。PR記事になります。

コルポカメラは子宮頸癌を早期発見する診療技術「コルポスコピー」のための子宮頸撮影専用カメラです。国内では既に発売しており、秋にヨーロッパ(EU)とイギリス(UK)で同時発売する予定です。アメリカの医療認可も取れていて、秋から来春に掛けて上梓を計画しているとのこと。

欧州の中でも特に注力するのは、イギリス、スペイン、ドイツ、フランス、イタリアの5ヶ国だそう。これはコルポスコピーの普及の進み具合ではなく、純粋な国としての経済の大きさが理由とのこと。

欧州では「カシオ(CASIO)」というブランドを知っていても医療機器のイメージがないので、チャレンジャーとして苦労している部分が大きいようでした。国内と違って競合他社も多く、いかに認知を広げるかがカギだと語っています。

こうしたコルポカメラの取材も何度か経験し、子宮頸癌の罹患率やHPVワクチン接種の重要性などもだんだんと身体に染み込むように理解してきました。

新型コロナワクチンの疑惑もあって、ワクチンそのものを疑問視する方もいますが、HPVワクチンの接種率は子宮頸癌の罹患率と明確に相関しています。日本は接種率が低いため、先進国の中で最も罹患率が高い国になっています。

ワクチンは特効薬ではありません。あくまで体質の合わない人が出るのも織り込んだ上で、統計上接種したほうが人口あたりのリスクが低減できるという代物です。

統計的にリスクの低いグループに所属するか、高いグループに所属するかという話なので、女性の皆さんには是非リスクを下げる接種に前向きになって欲しいです。自分には医学的な知識がないと自覚している方ほど、賭けになるならば分のある方が良いのではないでしょうか。

子宮頸がん撲滅への貢献を目指すカシオの「コルポカメラ DZ-C100」を欧州で販売開始

内容がてんこ盛りになった、コルポカメラのインタビュー

カシオ計算機さんのコルポカメラ「DZ-C100」に関するインタビュー記事が、マイナビニュースさんに掲載されました。PR記事です。インタビューに応じてくださったのは、昭和大学医学部の松本光司教授で、お話を聞くのは昨年夏に続いてこれが二度目になります。

今回は内容がてんこ盛りで、記事の構成も頭を悩ませるものがありました。

まず、記事を執筆するに当たって「第75回 日本産科婦人科学会学術講演会」での、カシオ計算機さんの出展と、共催セミナーを受けてのインタビューなので、共催セミナーの内容もきちんと把握する必要があります。

また、コルポカメラは「コルポ診」とも呼ばれる子宮頸部の検査方法「コルポスコピー」のための道具です。コルポカメラの特徴や利点を説明するために、医学の専門家ではない読者に向けて「コルポスコピーとは何か」を簡潔に伝えなければなりません。

記事のメインは松本教授のインタビューと決められていて、AI診断サポートの研究についても触れることになっていたので、取材の時系列に沿って共催セミナーや展示内容から入ってしまっては、記事が読みづらくなります。そこで、コルポスコピーとコルポカメラについて簡単に説明したあと、松本教授とのQ&A形式のやりとりに入り、そのやりとりを共催セミナーの感想から入るという構成にしました。やや変化球になりましたが、読みやすくできたのではないかと思います。

松本先生が語ってくださったHPV検診の話は、昨年も記事にした内容を少し進展させた形ですが、「ワクチン接種をきちんと推奨していなかった日本だけが、先進国の中で子宮頸がんの患者を減らせていない」ことについて、もっと一般の人々に知って欲しいと願う気持ちは前回と同様です。

間違った情報をよく検証もせずに広めるのは論外としても、事実を事実としてぽんと放り出すように報じるのでもなく、事実ベースで読者が理解して判断できるように情報を噛み砕くことこそが、マスメディアの果たすべき役目だとこの仕事を通じて改めて感じました。

それと話は変わりますが、取材中に「妊孕性」という言葉が何度か出てきたのが印象的でした。構成上の都合により記事内では使っていません。後で録音を聞き返して調べながら、世の中にはこんな素晴らしい言葉があるのだなとちょっと感動したのです。

妊孕性は「にんようせい」と読み、「女性が妊娠するための力」のことを言うそうです。例えば「妊孕性温存療法」は、「女性の生殖器の疾患に対して、妊娠するための力を残したまま治療する方法」という意味になります。毎回、勉強になります。

子宮頸がん撲滅に本気で取り組む医師達と、それをサポートするカシオの「コルポカメラ DZ-C100」 – AI診断サポート装置の共同研究者・松本光司先生にその意義を聞く

子宮頸癌の診断や早期発見に貢献する、カシオのコルポカメラ

カシオ計算機さんの「コルポカメラ DZ-C100」の取材記事が、マイナビニュースさんに掲載されました。PR記事になります。コルポカメラは子宮頸癌や子宮頸部初期病変の診断に利用する医療用カメラです。

福岡で開催された第74回日本産科婦人科学会学術講演会に赴いて、展示ブースでの展示の様子と、産婦人科医師へのインタビューをまとめました。長文の原稿ですが、これでもかなり削りに削っていて、随分と手間を掛けてしまいました。

インタビューに応じてくださったのは、東京大学医学部附属病院 女性診療科・産科 講師 森繭代 先生、昭和大学医学部 産婦人科学講座 教授 松本光司 先生、同 講師 三村貴志 先生の三名。

コルポカメラは、昨年もマイナビニュースさんで取材して記事になりました。コルポカメラを使ったコルポスコピー診断は子宮頸癌の早期発見に有効で、すみやかな普及を切に願うところ。産婦人科の先生方にはコルポカメラに是非注目して欲しいです。とはいえ、コルポスコピーを受診する女性が増えても、産婦人科医の数は急には増えないので、今度は別の問題が発生するという指摘は、医療現場にいる先生方だからこそ出てくるものでしょう。

こうした医学界の中でも産婦人科の抱える課題の一端が垣間見え、非常に興味深く感じる一方で、ひしひしと伝わってくる危機感に、自分は何かできないものかと思わず考えさせられてしまいました。

また、医学者ではない一般消費者の立場で見たとき、実はこの取材を通して周囲に一番伝えたくなったのは、「日本は先進国の中で女性の子宮頸癌の患者が唯一増加しており、その理由はワクチンの積極的接種勧奨が9年間も控えられたからだ」という事実でした。先生方は私がメディア側の人間だからか、はっきりと言いませんでしたが、ワクチン接種が任意になったのは、ワクチンに否定的な見解が世論で優勢になった為でしょう。正確な情報よりも目を引く情報の拡散にばかり注力して、否定的な見解の醸成を許したマスメディアの責任は非常に大きいと思います。

新型コロナのワクチンはまた事情が違うので、十把一絡げに語るつもりはありませんが、基本的にワクチンの有用性は200年以上前に証明されています。抗体を作るために病原体を身体に取り込むのですから、悪影響が出る可能性は決してゼロにはなりません。アレルギー症状などの副反応が出る人も必ずでます。そのうえ、ワクチンを接種しても罹患する人は罹患します。

しかし、ワクチンを接種すれば罹患する可能性は格段に小さくなり、罹患しても重篤化しづらく、身体に悪影響が出る可能性もずっと小さくなるのです。副作用に当たった人はつらいでしょうし、気の毒には思いますが、だからといって癌になるほうが良かったとはならないでしょう。

「副作用の危険もあるし、接種しなくても罹患しない人は罹患しないのだから、接種するべきではない」とするのは、数字の大小を無視した暴論以外の何物でもありません。

ワクチンの接種率の低い日本だけで罹患者が増えているという如実な結果が出ているのですから、世の女性陣には非科学的な論説を鵜呑みにせず、子宮頸癌の予防に有効なHPVワクチンを接種して欲しいなと思います。

子宮頸がんや子宮頸部初期病変の診断に活躍するカシオの「コルポカメラ DZ-C100」 – 将来のAI診断システムへの期待も

産婦人科向けコルポカメラ試作機の開発裏話を聴く

カシオ計算機さんの、産婦人科向けコルポスコピー用デジタルカメラ「コルポカメラ」の取材記事を、マイナビニュースさんに掲載して頂きました。PR記事になります。

コルポスコピーとは、子宮腟部拡大鏡診という診断技術のこと。皮膚科向け診療技術ダーモスコピーの産婦人科版という感じです。ダーモスコピーで使う拡大鏡がダーモスコープと呼ばれるように、コルポスコープという拡大鏡もあります。

私は産婦人科にはかかったことがないのはもちろん、恐らく産まれた直後以降は足を踏み入れていないはずなので、話に付いていけるか若干不安でしたが、特に支障はありませんでした。子宮頸癌がどこのどういう病気か想像が付く人であれば、問題なく読んで理解できる内容になったと思います。

コルポカメラは2022年春頃の発売を目指して開発中の製品で、家電量販店などでの一般販売は行わず、自社サイトと医療向けの販路での販売を予定しています。このカメラの開発背景などをうかがったわけですが、特に興味深かったのは、望遠とマクロを同時に実現する撮影が必要だという部分。これは接写したい被写体までの距離である30cmがどうやっても縮まらないため。一眼レフの交換レンズでは「望遠マクロレンズ」もあるそうですが、それを標準搭載するカメラは普通存在しないため、かなり珍しい仕様です。

開発では特にLEDの光をどうやって子宮頚部に届けるかは苦労したとのこと。他にもオートフォーカスでどうやってピントを合わせるのかなど、いろいろと興味深いお話が聴けました。長文になってしまいましたが、カシオさんのこの仕事は毎回視野が広がって楽しいです。

カシオが開発中の産婦人科向けデジタルカメラ「コルポカメラ」の試作機を参考出展