初心者でも信頼できる味で淹れられる、UCCのカプセルだけどドリップなコーヒーメーカー「DP3」

UCCさんのカプセル式コーヒーメーカー「ドリップポッド DP3」の発表会レポートを、家電Bizさんに掲載していただきました。

開発・販売はUCCさんから独立したSOLOフレッシュコーヒーシステムさんで、UCCさんがコーヒー業界で長年培ってきたノウハウが凝縮された、UCCブランドのプライドが感じられる製品に仕上がっていました。

カプセル式というと、どうしてもお手軽さに目が行きます。おのずと「味は妥協するポイントになるのでは」と考えてしまうのではないでしょうか。

DP3は決してお手軽さをベースに開発された訳ではなく、開発段階で美味しいコーヒーを淹れる条件を分析したうえで、ユーザー任せになっている部分を機械化することがコンセプトになっています。カプセル式でお手軽になったのは結果論と言える訳です。

こういう書き方をすると褒め過ぎと受け取り、「じゃあ、ドリップより美味いのか」と突っ込みたくなるところ。

実際のところ、ドリップの善し悪しは、豆次第であり、淹れる人次第です。

劣化の少ない一定品質の豆で、失敗しないドリップができると考えれば、コーヒーの初心者が信頼できる味で、安心して飲めるのは間違いなく魅力の1つだと思います。

あとは記事中にも書きましたが、この商品が市場に普及する鍵は、消耗品であるカプセルを消費者がいかに入手しやすくするかじゃないかなと感じました。ハワイコナやブルーマウンテンはやはり美味いです。少し高いですけれど(笑)

時間がない時や、疲れて面倒なことをする気力が沸かないなんて時にも、もちろん重宝します。そういう人ほど、コーヒーを飲んでシャキッとしましょう。

UCCから50通りの飲み方に対応する カプセル式コーヒーメーカー「DP3」

ツウになる!コーヒーの教本

秀和システムさんから、編集協力した「ツウになる!コーヒーの教本」が発売になりました。

自宅で美味しいコーヒーを飲むコツや、自分の好きなコーヒーを見付けるコツ、コーヒーに関するウンチクなどがまとめてあります。

監修のフワッティ・カフェは、最近なにかとお世話になっている家電流通コンサルタントの、得平 司 先生がオーナーのお店で、先生のご指導で私も色々とコーヒーの勉強ができました。

私自身は、元々コーヒーに詳しいわけでもなんでもなく、企画の立ち上がりから校了に至るまで、すべてが人のご縁で生まれた本です。秀和システムの担当編集者が、私のソフトバンク時代の先輩だったこと。彼がコーヒーの本を作りたいと考えて何気なく相談したカメラマンが、私とも知り合いで、以前別の仕事で先生を撮影してもらったことがあり、それを思い出して伝えてくれたこと。先輩から先生を紹介してくれと頼まれ引き合わせたところ、話の流れから私も手伝うことになり、こうして形になりました。特に先生の存在なしでは実現できませんでした。

コーヒーにご興味ご関心のある方はぜひお買い求めいただけると幸甚です。少し高いですが、オールカラーです。

ツウになる!コーヒーの教本

カフェやコーヒービジネスの展示会「CafeRes Japan 2018」を見学

6月14日に、東京ビッグサイトで開催していた「CafeRes Japan 2018」を見学に行きました。カフェ・コーヒービジネス専門店で、昨今の展示会にありがちな複合展示会になっています。

カフェ・喫茶店・コーヒービジネスに関する製品やサービスを集めた「Tokyo Cafe Show 2018」と、「Pizza & Pasta Show 2018」、および「第2回インターナショナルティーショー」の合同展示会となっており、3日間の開催期間中に33,562名の来場者登録があったそうです。

こんなに美味しそうな香りが色々と漂ってくる展示会は初めての経験で、なかなかおもしろかったです。


デロンギさんのブース

豆より先にマシンに目が行くあたりは職業病かと思いますが、デロンギさんのブースでは、家庭用のコーヒーメーカーではなく業務用のコーヒーメーカーを出展していました。

意外なことに国内で業務用のコーヒーメーカーを展開するのはこれが初めてだそうで、バリスタの思い通りのコーヒーが誰でも簡単な操作で淹れられることをアピールしていました。バリスタが一人しかいない店舗でも、安心して回転できるということですね。


シンプルなボタン操作だけでエスプレッソを抽出したところ

続いて「100%メイド・イン・イタリア」を売りにするローストカンパニー、Lucaffe(ルカフェ)さんのブース。


ルカフェさんのブースで見かけたファミリー向けマシン

イタリア語で「小さい」を意味する専用マシン「La Piccola」を使用して、真空パッケージした専用のカプセルからエスプレッソを抽出します。

これは本国では家庭で使われているタイプ。国内販売しないのかと聞きましたが、今のところ量販店で売れるほど数を持って来れないとのことでした。

面白そうなアイテムが見つかりました。京都YOSANO ROASTERさんが展示していた、ガスコンロの五徳の上に載せ、ハンドルを手動で回して煎るという、小型コーヒー焙煎機です。


京都YOSANO ROASTERさんのブースの小型コーヒー焙煎機

カセットコンロの上に置いて使うこともできるので、アウトドアに持ち出すこともできます。

もっとも、アウトドアでやるとなると、アウトドアに生豆を持ち出すのが前提で、コンロの前でずっと手で回して焙煎し、それから抽出してコーヒーを淹れるという手間の掛かりようですから、相当な好事家向けと言えそうです。ぐっときちゃいますね。

ボディがチタン製のものが税込97,200円で、ステンレス製のものが税込64,800円となっています。

コーヒー関連のアクセサリでは、テンセンスさんのカップごと食べられる「ECO PRESSO」が面白かったです。


ECO PRESSOのカップ

デミタスカップサイズのクッキーで、エスプレッソを注いで飲み終わったらそのままエスプレッソの染みたクッキーを食べられる仕組み。

クッキーの器の内側にアイシングシュガーをコーティングしてあり、エスプレッソにシュガーが溶けると飲み頃になります。

大阪のRJ Coffee Roastersさんが開発した商品で、既に大阪では広く売られていて、関東でも田園調布や青山にこのカップでエスプレッソを提供する「ECOPRESSO TOKYO」の支店が出ているほか、LOFTなどでカップを購入することもできるそう。


ECO PRESSOのカップはバラ売りもしているそう

もう一つ面白かったのが、大里化工さんのフォトライトボックス「PHOTOLA」。


「あなたにも撮れる!シズル感」のコピーが目を引く大里化工さんのブース

なんでライトボックスがここに出ているのかと思ったら、卓上用で食品を美味しそうに撮影できる光の当たり具合に調節しやすくなっていて、食品の見本の撮影などでシズル感を出したいといった時に重宝するということだそう。

なるほど!色々な商機があるものだと感心してしまいました。

さらに「なぜここに?」と思わされたのが、DYNAUDIO JAPANさんのワイヤレススピーカーです。


DYNAUDIO JAPANさんのブース

カフェやレストランなどで配線工事なしで導入できるので、インテリアを大事にしながら、高音質なサウンドがお客に提供できますよということでした。これも言われてなるほど!でした。

DYNAUDIOはデンマークの音響メーカーで、基本的にはスピーカー1台が10万円とか100万円もするような高級志向の製品を出しています。ここで展示していた製品は、同社製品の中ではエントリーに近く、どちらかというとデザインに注力したモデル。

それでも数千円のスピーカーと比べると格段に音質が良いとのことで、高級スピーカー入門機と言えそうです。BGMにこだわるカフェなどに良さそうですね。

気になったものをざっと紹介しました。豆の話がほとんどないですね(笑)

実はCafeRes Japan 2018を見学することになった経緯は家電の仕事とはあまり関係なく、昔の先輩筋からコーヒーに絡んだ仕事の話が舞い込んできていて、今どきのコーヒー事情について少し勉強できるのではないかと考え、足を運んだ次第。

また、この展示会を知ったきっかけは、3月に行った「Foodex Japan 2018」で、店舗向けLEDサインを手掛けるドリックスさんの担当と名刺交換して話を聞き、その方から「CafeRes Japan 2018」にも出展するのでよかったら見に来てねとメールで案内されたことでした。


あまり写りの良い写真ではないですが、ドリックスさんのブースです

余談ですが、後日ここで挨拶したDYNAUDIOさんからちょっとした仕事の話が飛び込んできたりして、どこで何が繋がるか分からないご縁の世界を感じました。まさに「犬も歩けば棒に当たる」ですね。