家電Bizでキャッシュレス決済の記事を担当

クロスさんが発行元の家電流通専門誌「家電Biz」の2019年春号が刊行されました。書店では販売していない定期購読専用の雑誌です。

この号では、特集「2019年度国内家電需要予測」の一部(Part3)や、PayPayさんに取材してのキャッシュレス決済の記事、エレコムさんのPCバッグの拡販策、社名変更したDynabookさんの変わるところと変わらないところ、エアコンのIoT化の流れなどの記事を担当しました。

家電需要予測は、家電Bizの前身であるIT&家電ビジネスの頃から、年に一度の目玉企画です。実はこれ、物凄くしんどい作業なんですけれどね。あちらこちらのメーカーさんにも協力を仰ぎ、入手できるあらゆる関連データを集めて突き合わせ、矛盾のない数値を導き出していきます。

作っていて面白かったのは、キャッシュレス決済の記事で、PayPayさんが「ライバルは他のキャッシュレスサービスではなく、日本円という紙幣と硬貨だ」と話していたこと。 なるほどと思いました。 日本円が世界最強と言われるのは比喩でも何でもなく、日本経済という経済力に裏打ちされたドルに次ぐハードカレンシー。中国の元はハードカレンシーではないので、GDPで世界第二位と言っても通貨の力は日本円のほうが上です。全国津々浦々で問題なく利用され、お釣りで困ることもほとんどなく、偽札の被害も極めて少ない古今稀に見る優秀な通貨です。

しかし、その優秀さゆえに、キャッシュレス化するメリットが一般消費者には見えづらいんですね。ちなみに中国でキャッシュレスサービスが物凄い勢いで普及したのは、通貨「元」の偽札の流通量が尋常ではないからという側面があります。銀行のATMからも偽札が平然と出てくると言われています。アメリカのドルやEUのユーロも日本円に比べると、偽札の流通量は数百倍とされます。庶民の通貨に対する信頼の高さが、普及の足枷になってしまうとは、日本らしい話ではあります。

実際のところ、日本円の偽札を偶然手に入れたら、あまりの希少さに警察に届けるのを忘れて記念に仕舞ってしまいそうです。その偽札を、偽札と知っていて使用すると犯罪になるし、所持するだけでもなにかに引っかかる可能性があるので注意しましょう。

脱線してしまいました。PayPayさんによれば、キャッシュレス化のメリットは、大企業より、特に中小の小売店や飲食店が大きいそうです。毎日のレジの精算作業がラクになるというだけでも、そのメリットには興味が湧くのではないでしょうか。興味のある方はぜひ。

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