聴診器で耳を痛めているドクターに使って欲しい、デジタル聴診デバイス「ネクステート」

シェアメディカルさんの「ネクステート」の取材記事を、サーイ・イサラさんの7月号に掲載して頂きました。紙媒体なので記事へのリンクはありません。

ネクステートはドクターが自分の普段利用している聴診器に取り付けて使用できる、デジタル聴診デバイスです。手っ取り早く表現すると、聴診音のデジタル録音ツールとなるでしょうか。

取材に応じてくれた峯 啓真社長は、かれこれ20年以上前から細く長い付き合いを続けていただいている方です。知り合った時はデザイナー兼ライターだったのに、いつの間にか医療業界に飛び込んでシステムエンジニアになり、ソフトウェアを開発。やがて起業して、ハードウェアまで作ってしまっていた、多彩な才能の持ち主です。

以前から、彼がネクステートを準備していたことは聞かされていて(コードネームはハミングバードと言いました)、どこかで紹介できないものかと狙っていましたが、いかんせんコンシューマー向けではなく、家電量販店で販売するようなものでもないという、私とフィールドが重ならないプロダクトなので、なかなか機会が掴めずにいました。

今回、サーイ・イサラさんの「日本のモノ語り」という、日本の技術開発や職人芸を紹介する連載のネタとして推薦する機会があり、私自身が取材と執筆もできたのはとても嬉しかったです。

折角なのでこぼれ話も一つ。

峯さんに話を聞いた際、彼が開発時にドクターにヒアリングしていて、ドクター達が聴診器で通常の可聴領域と言われる範囲を超えて聴診音を聞き取っているため、ドクター同士でも情報交換が難しいと知ったと聞かされました。それは凄いと驚いて、素直に原稿に書いたところ、編集から「ドクターが可聴領域外の音を聞き分けるというのが理解できない。聞き分けられるのであれば可聴領域内ではないのか。ドクターになると超人になるのか」と突っ込まれて、結構苦慮しました。結局、「聞き取る」の表現を「感じ取る」に替えてどうにか編集者に納得してもらいましたが、自分が編集担当でも「これは突っ込むよなあ」と思ったものです。

同社では新型コロナ(COVID-19)罹患者の呼吸音を録音して共有する試みなども行っており、聴診器を通じて医療の発展に貢献しています。今後の益々の活躍が楽しみです。

サーイ・イサラ 7月号 日本のモノ語り「第45回 ネクステート(シェアメディカル)」

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