ふとんがじめじめしやすい梅雨時や汗ばむ夏場、あるいはふとんが凍りついたかと思う寒い冬の日は、ふとん乾燥機が大活躍するシーズン。とはいえ、「乾燥マットを使うのが面倒くさい…」「時間掛かり過ぎ…」なんて人も多いのでは。そんな人に注目してほしいのが、きのこの力を取り入れた(!?)シャープさんの新しいふとん乾燥機「UD-AF1」です。
発表から一週間ほど経過してしましましたが、たまには執筆履歴ではない、発表会レポートを掲載します。製品の発売日は10月19日。オープン価格で想定実売価格は2万2000円前後(税別)です。
きのこの胞子拡散の仕組みをネイチャーテクノロジーとして取り入れた、きのこヘッド搭載のふとん乾燥機「UD-AF1」
UD-AF1の特徴は、ズバリきのこスタイル!頭頂部のきのこの傘を模したアタッチメントを取り出し、敷きぶとんと掛けぶとんの間に入れて運転開始するだけで、ふとんの隅々までふんわりほっかほかに温めます。
同社の担当者が「きのこは胞子をより遠くへ飛ばすためだけに、この傘の形を進化させました」と言い切っていたのがちょっと印象的。その傘の形を科学的に解析し、ふとん乾燥機の温風の吹き出しに応用することで、ダブルサイズまで乾燥マットなしで温められるようになったのが、UD-AF1というわけです。
きのこヘッドの正式名称は「きのこアタッチメント」と言います。アタッチメントの下には操作パネルがあります。きのこの傘の下にさらに小さな傘が並んでいるのがポイント
ホースをボコボコ言わせながら、椎茸の傘のようなきのこアタッチメントを敷きぶとんの上に設置した様子
きのこアタッチメントを設置したあと、掛けぶとんを設置して運転開始
ふとんの中はこんな風になるというサンプルモデル。きのこの傘がふとんに隙間を作り、温風を隅々まで届かせます
きのこの傘の形状には揚力を作る働きがあり、風に乗せて胞子を遠くまで飛ばせるようになっています
きのこアタッチメントの内部にさらに小さなきのこの傘が隠れていて、ここを通る空気が風の勢いを強めるようになっています
きのこの力で乾燥マットがなくてもダブルサイズのふとんまでしっかり消臭乾燥が可能に
シャープさんでふとん乾燥機を導入したユーザーのうち使わなくなったケースについて調べたところ、「一度しまうと出すのが面倒くさい」「操作や組み立てが面倒」「ふとん乾燥マットが面倒」など、面倒に起因する理由を挙げたケースが最多だったそうです。
このため、「使うのが面倒くさくないこと」「部屋の隅に置けるデザイン」を念頭に開発に着手しました。
開発初期、空調・PCI事業部から相談を受けたネイチャーテクノロジー開発担当の公文ゆい係長は、ふとん乾燥機に自然の持つ技術力を応用できないかと考え、「きのこの力を応用しようと思いついた」と言います。入社以来、ネイチャーテクノロジーを研究し続けてきたというだけあって、自然について引き出しの数が多くないとなかなかできない発想ですよね!
そうして、「きのこアタッチメント」が真っ先に決まり、「このアタッチメントを最大限活用する方向ですべての開発が進んだ」と語るのは、空調・PCI事業部の冨田昌志副事業部長。本体デザインも、きのこありきで尚かつインテリアになれる形にすべく研究したそうです。
ちなみに「上に座るのはナシ」とのことで、椅子として使うのはNGです。
デザイナーには「カラーバリエーションとして、1UPキノコデザインとか出しませんか?」と問いかけましたが「検討します(ニコッ)」とかわされました。良いと思うのですがいかがでしょうか。
発表会場できのこの着ぐるみを囲む開発メンバー。左からネイチャーテクノロジー開発担当の公文ゆい係長、きのこ、UD-AF1のデザインを担当した吉野あゆみデザイナー、空調・PCI事業部の冨田昌志副事業部長。きのこは各地の展示会や商談会で活躍する予定です。名前くらい付けてあげればいいのに…
きのこのギミックにばかり目を奪われがちですが、UD-AF1の他社製品との差別化点として見逃せないのがプラズマクラスターの搭載です。
最新の研究で、プラズマクラスターの働きが汗臭、加齢臭、カビ臭などのほか、おねしょ臭まで抑制すると判明したそうです。新生児や幼児のいる家庭には嬉しいですね。
さらにくつ・ブーツの乾燥や消臭にも対応するほか、室内の空気を浄化・消臭する空気清浄機としての機能も搭載しているため、ふとん乾燥機にしては珍しく無制限の連続運転が可能です。
これからの時代、きのこはふとんの快適さの目印になりそうですね!
プラズマクラスターの力で、汗臭、加齢臭、カビ臭、生乾き臭、タバコ臭に加え、おねしょ臭も抑制できます
本体に収納している「くつ乾燥アタッチメント」を装着したところ