シャープさんの新しいAIキャラクター「ポケとも」の発表会に出席しました。本日から予約開始で発売は11月。COCORO STORE価格で本体が39,600円、サービス利用料が月額495円からとなっています。

AIキャラクターといっても、実体のない画面の中だけの2次元のキャラクターではありません。ポケともはミーアキャットをベースモデルにしたぬいぐるみのような外観で、高さ12cm、重さ200gとポケットに入る手のひらサイズの可愛い作りです。
ポケともには自由な会話が可能な対話型AI「CE-LLM」が導入されていて、ユーザーが癒やしや気付きを得られるバーチャルフレンドの位置づけ。本体のロボットだけでなく、スマートフォンのアプリとも連動し、データ共有することで、本体と離れた場所でもスマートフォン経由で会話できます。自宅に置いてきたポケともと、外出先からスマホで通話するイメージです。

ポケともには名前を付けられ、名前で呼びかければ返事をします。本体の口はカメラになっていて、ユーザーと同じ景色を見て記憶し、後日その記憶をユーザーとの会話に活かすこともあると言います。
毎日自動で日記を付け、ユーザーはその日記を読めるので、後からいつどんなことがあったか思い出を振り返ることもできます。日記に書き留めてほしいことを報告したり、持ち歩いて風景の記憶を共有する楽しみが広がりそうです。

ポケとも同士での会話も可能で「ポケとも友!?」の輪が広がっていくと、街なかで面白い光景が見られそうです。そういえば、ロボホンにもそんな機能がありましたね。

本体側面下部にはマナーモードボタンがあって、真面目な場面でふいに発話して困ってしまうことがないように配慮されています。SIMは非搭載で通信にはWi-Fiを使用。スマホとの間ではBluetoothでつなぎます。電源はUSBでの充電で、バッテリー駆動時間は公表していないものの一日持ち歩いても問題ない程度とのこと。
防水には非対応で汚れた場合は歯ブラシなどでこすって汚れを落として欲しいそう。液体汚れなどの簡単に落とせない汚れが着いてしまった場合は、外装交換などのメンテナンスで応じるそうです。
メインとなる対象ユーザーは20~30代のぬいぐるみが好きな女性とのこと。ぬいぐるみが嫌いな女性はあまり想像できないので、実質20~30代の女性でしょうか。親しい女性に贈り物にしても喜ばれそうですね。

コンセプトとして高齢者でも問題ない印象ですが、たとえば「Wi-Fiにつなぐ」という簡単な説明で、自分でデバイスを設定できる人、もしくは設定してくれる存在がそばにいる人を想定しているようにも感じました。シャープさんでは2027年度までに10万台の販売を挑戦目標に掲げているとのことです。
なお、会話は無制限に行えるのではなく、月額料金によって月ごとに何回までと決まっているため、一晩中語り明かすといった使い方には向いていません。
気になったのは、便利さを提供する機能が省かれていること。マイクによる音声認識やカメラを使った画像認識が可能なら、「これ覚えておいて」などのキーワードでボイスメモを取らせたり、カメラで任意の撮影をしたりといった機能も実装しようと思えばできたはず。
あとは「明日はいつもより1時間早く出発しなきゃいけないから早く寝ようね!」などと、リマインダーしてくれても便利そうです。それこそ男性でも欲しがる人が増えるのではないでしょうか。
そういう便利な要素が盛り込まれていないのは、まずは可愛さだけで受け入れてくれるライトな女性ユーザーをがっちり掴んでおきたいというマーケティング方針なのかもしれないと、五十路過ぎの男性目線では感じたのでした。
































