富士通のAIアシスタント「ふくまろ」は、「だって、フクロウと達磨じゃない」

1月16日に富士通さんの「パソコン商品戦略説明会」に出席してきました。

新製品は法人向けが中心で、個人向けは去年の暮れに発表された液晶一体型デスクトップが改めて紹介されたくらい。それも製品そのものの特徴にはほとんど触れず、AIアシスタント「ふくまろ」を搭載するPCとして触れられた程度でした。

そう、この記者説明会は「ふくまろ」のお披露目だったのです。


コンセプトは「暮らしと笑顔をアシストする新しい家族」

ふくまろとは、富士通パソコンに搭載するアシストアプリの名称で、イメージキャラクターの名前でもあります。同社の人工知能「Zinrai(ジンライ)」をベースにしており、ユーザーはふくまろを通じて、音声でPCや家電をコントロールしたり、情報検索したり、センサーで検知した内容に応じてお知らせや特定の動作を行わせたりできます。

ちなみにふくまろは、語尾に「まろ」を付けて喋ります。「エアコンをつけるまろ!」「明日は晴れだまろ~」といった具合。誰向けの仕様なのか少し気になりますが、キャラクター設定では、好きな食べ物はマシュマロです。


富士通さんの作ったイメージ動画。ふくまろは家族との会話に応えるもう一人の家族


実際はPCの中でこんな感じで表示されています

ふくまろが備える1つひとつの機能は、既に他社製品でも実現しているものも多く、あまり驚く機能でもないのですが、PCというプラットフォームで統合的に利用でき、より取っ付き易くしているところが新しいと言えそうです。

Google HomeやAmazon Echoは無機質過ぎて話し掛けにくい人とか、何度試しても「ハロー、グルグル」と呼び掛けてしまう人などに良さそうですね。

会場ではふくまろの機能を紹介する寸劇が催され、ぬいぐるみが用意されたり、被り物まで作られていました。


被り物で記者説明に臨む齋藤社長。体を張っています

キャラクターのイメージは、フクロウと達磨(だるま)を融合したものになっています。ならば「ふくだるま」や「だるまろう」辺りの名称でも良かった気がします。お公家さんのごとき、「まろ」はどこから出てきたのでしょうか。京都出身の設定? いやまて、お公家さんのまろは一人称ですね。語尾はまろではなくおじゃるでおじゃった。

折角なので、富士通クライアントコンピューティングの齋藤邦彰社長(一番偉い人)に直接聞いてみました。

「部下がね。高崎で沢山買ってきたんですよ。何をって、もちろん達磨をだよ? 高崎だからね。それでね、ああでもない、こうでもないと、色々研究したんですよ」

やっぱり、達磨なんですね。
それは見ていて何となく分かったんですが、なぜ「まろ」なんですか?

「だって、フクロウと達磨じゃない」

ということで、フクロウと達磨なら「まろ」です。覚えておきましょう。

できれば重ねて、「耳があるからフクロウじゃなくてミミズクなのでは?」とツッコミたかったのですが、流石に野暮になりそうなので止めておきました。

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